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対談 浅田弘幸×大森暁生(10)

 

 

 

浅田弘幸×大森暁生トークライブ at D.B.Factory

花の咲く場所 -Flowers Always Bloom Somewhere-

 

 

 

 

 

 

 

去る2017年5月4日に開催した、

漫画家・浅田弘幸さんと、彫刻家・大森暁生さんのトークイベント。
人生の転機についてや、仕事に対しての向かい方など、いろんな経験をシェアしてくださったお二人の対談リポートも、いよいよ最終回となりました。

 


当日の司会として、また、このリポートの筆者として参加した私も、お二人の話の中から沢山のヒントをいただきました。
皆さんはどう感じられたでしょうか?

 

 

浅田さん、大森さん、
D.B.Factoryのスタッフの皆さん、
そして、足を運んでいただいた観覧者の皆さん、ありがとうございました。

また次の機会があることを願いつつ、最後はそれぞれのこれからについてのお話です。

 

 

司会・テキスト 大塚茂之(Cafe Swordfish)

写真 縣 ケンジ/ AGATA Kenji ※記事中、表記のないものすべて

 

 

※6/23追記:文中、讃岐国分寺さんのお名前が間違っておりました。

 申し訳ございませんでした。お詫びして訂正いたします。

 

 

 

 

 

 

 

第10回 少し先の未来

 

 

 

 

 

【司会】
浅田さんに伺いますが、お子さんが生まれて変わったことはありますか?

 

 

 

 


【浅田】
そうですねえ。自分の人生なんだから、自分が主役なのは当たり前じゃないですか。
これがねえ、子供が生まれると、ちょっとずつ主役の座を奪われるんです。

 

 

 

 

 

【客席】
(笑)

 

 

 

 

【浅田】
あれ? 気がつくと俺、脇役じゃねえか?って(笑)
主人公が交代してるんですよ。

最初それに馴染めなくて。

 


自分もまだ『テガミバチ』を連載してますから、アシスタント君たちもいて、そこで自分の表現を形にしているわけじゃないですか。主人公として先頭に立ってるわけです。
でもリビングに戻ると、完全に使いっ走り(笑)

 

 

まあ、そういう中で、だんだんとこう考え方も変わってきてですね。
脇役のキャラの方がかっこよくないか?と思い始めて。

 

 

 

 


【客席】
ああー。

 

 

 

 


【浅田】
主役より脇役の方が好きだったりするじゃないですか。
だから、いい感じの脇役になってやろうという考え方に変わってきましたね。
もう完全に主役は取られちゃいました。

 

 

 

 


【司会】
お子さんのキャラ、主人公っぽいですもんね。

 

 

 

 


【浅田】
主人公っぽいですねー。

この間、台湾にサイン会に行ったんですけど、子供がサイン書いてチヤホヤされてました(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

□ □ □ □ □ □

 

 

【司会】
さて、そろそろ時間となりました。

浅田さん。昨年『テガミバチ』を完結なさって、それを記念した原画展も行われて大盛況だったわけですけども。

 

 

 


【浅田】
ありがとうございます。

 

 

 

 


【司会】
ファンの皆さんが今一番知りたいことだと思うんですが、今後のご予定は?

 

 

 

 

 

【浅田】
いくつかやっていることはあるんですが、今はまだ公表できない仕事ばっかりなんです。
アニメーションに関わったりもしてるんですが、それも先の長い話で。

並行して、もちろん自分の作品、ネームを描いてます。

 

 

 

 

 

【司会】
おお。

 

 

 

 

 

【浅田】
何個か絵本のアイデアもあるんで、それも少しずつ形にしていこうかと。
あそこに(会場内に設置された浅田さんのデスクを再現したブース)万年筆でざっくり描いたコンテみたいなものがあると思うんですけど、それは絵本のほんのちょっと、さわりです。

まだ分かりませんが、今までに比べると、もう少しパーソナルなものも描きたいなと思いながら、進めてます。
編集者さんはもちろん作品を売るという立場で意見を言ってくるので、今そことちょっと戦いながら作ってます。

 

 

 

 


【司会】
なるほど、今は戦われているんですね。

 

 

 

 


【浅田】
戦いですね。新しいものを作るときはいつだってそうなんですけど。………がんばろう。

 

 

 

 

 

【司会】
楽しみにしております。
大森さんの今後のご予定は?

 

 

 

 

 

【大森】
展覧会は、何十点も出店するような大きな個展から、数点だけ出品するようなものまで年中やってますので、もしご興味があればHPなど見ていただけたら嬉しいです。

 

 

大きな仕事としては、香川県にある讃岐国分寺さんという名刹(名高いお寺)があるんですけれども、そこの大日如来坐像の注文を受けてまして。

 

 

 

 


【司会】
仏像ということですか?

 

 

 

 

 

【大森】
はい。当時、空海の定義を全部盛り込んだ大日如来の像というのが今から1200年前にあったらしいんですけども、その京都にあったものが消失して以降、600年間、完全なものがなかったらしいんですね。先方様よりそれを作りましょうというお話をいただきまして、今制作を進めております。

 

 

 

 

 

【客席】
おおー。

 

 

 

 

 

【大森】
と言っても、当時あったものを単に復元するわけではなくて。
復元しようにも写真が残っているわけではないんで、どう表現するかは一任いただいているんですけども。
この仕事は2年くらい前から始めているんですが、もうあと2年くらいはかかるんじゃないかなと思っています。時々、途中経過をテレビで流してもらったりもしているんですけど、何かの形でいずれ皆さんにも見てもらえたら嬉しいです。

 


それから、もう少し先のことで言いますと、これは悪い意味じゃないんですが、展覧会というのは自分を知ってもらうためのプレゼンの場所だと思っていまして、それが結果として自分を必要としてくれる人や場所や仕事に繋がってゆく。けれど展覧会の仕事ばかりこなしていると、展覧会がゴールになってしまったり、または展覧会のために自分の中から無理矢理作品を湧き出させるようになって、それはもしかしたら本末転倒なんじゃないかという気がしているんですね。今後は展覧会を仕事のベースとしないやり方にしていけないかなと考えていて。
今46歳なんですけど、50歳になるまでに、少しずつそうなっていければいいかなと思っています。

 

 

 

 

 

【司会】
本日はありがとうございました。

最後に一言いただけますか。

 

 

 

 

 

【浅田】
今後も絵を描いて、漫画を描いて、それをみんなに観てもらえたら幸せです。
今日はありがとうございました。

 

 

 

 

 

【大森】
彫刻家の工房という、なかなか入る機会がない場所を楽しんでもらえたらと思っていたんですが、いかがだったでしょうか?
これをきっかけに彫刻とか美術に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
今日はどうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□ □ □ □ □ □

 


こうして対談は終了しましたが、天窓から見える空が暗くなるまで、その後もお二人は物販をご利用の方にプレゼントしたイラストシートにサインを入れてくださいました。

 

 

 

 

 

テーブルに並んで座られた姿は、さながら婚約会見。

 

 

 

 

こんなポーズも(笑)

 

 

みんなに楽しんでもらいたいというお二人のお気持ちが、最後まで伝わってくる一コマでした。(了)

 

 

 

 

 

 

目次

 

 第1回 黒い壁の中へようこそ(5/17 UP)

 第2回 義眼神父と火の頭蓋(5/22 UP)

 第3回 コラボレーションはトレードマークで(5/26 UP)

 第4回 アシスタント制と工房制(6/4 UP)

 第5回 やりたくない仕事はありますか?(6/6 UP)

 第6回 うみんちゅ君(6/7 UP)

 第7回 まんが道とはぐれ刑事純情派(6/10 UP)

 第8回 上村一夫さん(6/20 UP)

 第9回 浅田さんと大森さんに訊いてみたいこと(6/20 UP)

第10回 少し先の未来(6/20 UP)

 

全10回を公開しました。

 

 

 

 

 

 

浅田弘幸×大森暁生×Cafe Swordfish

スペシャルコラボアイテムのご注文はこちら

 

延長後のオーダー締切は

6月25日(日)夜10時まで

とさせていただきます。

よろしくお願いいたします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浅田弘幸 / HIROYUKI ASADA
漫画家。1968年神奈川県横浜市生まれ、鎌倉市在住。1986年に集英社月刊少年ジャンプでデビュー。
代表作に「眠兎」「蓮華」「I’ll」「テガミバチ」。アニメのキャラクター原案や、イラストレーターとしても活動中。
筋肉少女帯のCDジャケットや宮沢賢治作品、中原中也詩集の表紙など手掛けている。

https://twitter.com/asadercover

 

 

 

                                   Photo by Nojyo

 

 

大森暁生 / AKIO OHMORI

東京都出身 愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻卒業。
彫刻家 籔内佐斗司氏のアシスタントを経て独立。氏

国内外のギャラリー、百貨店、アートフェア、美術館等での個展や展示に加え、
多くのファッションブランドとのコラボレーションなど幅広く作品を発表。
フォトエッセイ+作品集「PLEASE DO DISTURB」(芸術新聞社)、
大森暁生作品集「月痕 つきあと」(マリア書房)を刊行。

akioohmori.com

 

 

 

      

                                ©️HIROYUKI ASADA, Cafe Swordfish

 

 

カフェソードフィッシュ / Cafe Swordfish
とある街の5街建てビルの屋上にあるという架空のカフェ、ソードフィッシュ。
その物語をモチーフに、様々なジャンルのクリエイターが創作活動を行う、コンテンツサイト&オンラインストア。

cafeswordfish.com

 

 

 

 

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